日本のボードゲームの王様・将棋のゲーム的な完成度の高さ

今年、中学生でプロ棋士となり、デビュー以来無敗のまま、歴史上初となるプロ29連勝を達成したことで、話題を呼びました。また、数年前には、ついにプロ棋士の現役名人がコンピューターに負け、AI時代の到来を強く印象づけるニュースとなりました。ニュースでもたびたび注目される将棋ですが、その歴史は古く、日本では平安時代には現在の日本将棋につながるゲームがあったとされています。また、日本でのその競技人口は推定530万人とも言われており、おそらく日本にあるあらゆる頭脳ゲームの中で、最も親しまれているのが将棋というゲームです。これほどまでに長く広く愛されている将棋の魅力とは、何なのでしょうか。
将棋のように、ゲームを進めるにあたって運や偶然が介入しないゲームを、「二人零和有限確定完全情報ゲーム」といいます。3人以上のゲームになると必然的に偶然性が介入してしまいます。また、トランプや麻雀などのように一部の情報が伏せられると、これも偶然性が介入してしまいます。サイコロを使用するゲームもそうです。しかし、ゲームに必要な情報がすべて開示されている2人制ゲームで、ゲーム進行が完全にプレイヤーの意志で決定できる場合には、偶然は介入しません。オセロ、チェス、囲碁、将棋などがこの種のゲームに属します。しかし、二人零和有限確定完全情報ゲームの場合、突き詰めると常に先手が勝つか、常に後手が勝つか、常に引き分けになるかが決定してしまいます。実際、囲碁とチェスは先手が有利で先手にハンデが設けられており、オセロは後手有利として後手にハンデがつけられています。まるバツは常に引き分けになります。ところが将棋は、平安時代から続けられていながら、いまだに先手と後手の勝利差が微差なのです。
おそらく、もっとも完成度の高い「二人零和有限確定完全情報ゲーム」が将棋であり、この奥深さが人をひきつけてやまないのでしょうね。